故障・不具合のシャッター修理は自分でできる?業者に依頼?|費用や相場目安

故障・不具合

いつも使っているシャッターが突然動かなるという不具合について、故障の原因別に修理の平均的な費用や相場についてまとめました。

シャッター修理を業者に依頼する前に、チェックしてみましょう。

シャッターの修理相場

一般的にシャッターの不具合が起こった場合に、業者に修理依頼した際の相場について、おおよその目安を以下にまとめました。

手動シャッター修理相場

手動シャッターの各部名称

手動シャッターの部品名称説明図

引用:http://www.towa-shutter.jp/yougo.html

手動シャッターの調整
(スプリングシャフトの調整)
8,000~15,000円
スプリングシャフトの調整 8,000円~15,000円
スプリングシャフトの交換 65,000~70,000円
手動シャッターの電動化 180,000~250,000円
スラットの全交換 200,000円
手動シャッターの全交換 150,000~180,000円
シャッターの鍵交換 20,000円~
足場代
(高さ5m以上の作業が必要な場合)
20,000円~
シャッターの撤去費用 20,000~60,000円

電動シャッターの修理相場

電動シャッターの各部名称

電動シャッターの部品名称説明図

引用:http://www.towa-shutter.jp/yougo.html

スラットの全交換 200,000円
モーターシャフトの交換
(電動シャッターのモーター交換)
200,000円
電動シャッターの全交換 250,000~400,000円
シャッターの鍵交換 20,000円~
足場代
(高さ5m以上の作業が必要な場合)
20,000円~
シャッターの撤去費用 20,000~60,000円

ここに書いてあるのはおおよその目安なので、実際の修理となると見積もりをとって妥当かどうかを判断しないといけません。また、故障とまでは言えない不具合レベルであれば自分で修理対応できるものあります。

次は、よくあるありがちなシャッターのトラブルの事例について詳しく紹介していきます。

よくあるシャッターのトラブル

シャッターのトラブルと一口にいっても、いろんな不具合があります。シャッターの症状別によくあるシャッターのトラブルについてどういった原因で起こるのかをまとめました。

また、そのトラブルが自分で解決できそうかどうか、もし業者に頼んだらいくらぐらいの費用になるかも記載してあります。

シャッターの開閉時に重さを感じるケース

設置当初スムーズに開閉していたシャッターが徐々に重さを感じるようになるケースについて紹介していきます。

ほとんどの場合、掃除やメンテナスをせずに、そのまま使っていることで起こるケースが殆どなので、ご自宅のシャッターの症状をチェックしてみましょう。

潤滑油不足

シャッターガイドレールに注油する写真

引用:https://www.shutter-service.co.jp/maintenance/daily.html

シャッター開閉時に金属音がしたり、シャッターの重さを感じる場合は、スラットとガイドレールの隙間の潤滑油が減ってるケースが考えられます。

潤滑油をさすことで改善します。

シリコンスプレー

潤滑油はシリコン系のスプレーが適しています(後述します。

スプリングの劣化

シャッターシャフトとスプリングの錆

引用:http://kindshutter.blog104.fc2.com/blog-entry-63.html

シャッターを巻き上げるスプリングの劣化によって、巻き上げる力が弱くなり、重さを感じます。

スプリングの寿命は10~15年程度とされているので、それ以上使用している場合は、業者に点検してもらいましょう。

スプリングシャフトごとの交換だと工賃込みでおおよそ70,000円前後になりますが、シャフトに問題がなく、スプリングのみの交換だと、1/3程度で済みます。

シャッターの変形

シャッタースラットが変形した写真

引用:https://www.eiwa-shutter.com/syuri/index.html

そもそもシャッターが変形している場合です。

変形しているのがわかっていて、騙し騙し使っているとシャフトにも負担がかかり、シャッター脱落の原因にもなりますし、かえって修理費用がかさ場ある場合がありますので、早期に点検してもらいましょう。

詳しい症状は「シャッターの開閉時のトラブル」で紹介しています。

シャッターから異音がするケース

シャッターからの異音はトラブルの予兆です。早期に改善しましょう。

ガイドレールの油切れ

「潤滑油不足」でも紹介しましたが、左右のガイドレールの潤滑油が切れることによって、摩擦音による異音が発生します。

音が出る部分に潤滑油をさすことによって異音も解消されます。(潤滑油については後述します。

スラットの横ずれ

シャッタースラットが横ずれした写真

引用:https://www.as-shutter.co.jp/contents/category/trouble2/

スラットが横にずれることによって、摩擦音が起こります。

次項に紹介する「シャッターの開閉時のトラブル」のシャフトの脱落にも繋がるので、スラットが干渉していることがわかったら、すぐに修理をしましょう。

スラットの横ずれ解消や調整は、程度によって金額は大きく異なりますが、3000円~(出張費別)で改善できます。

電動開閉機のモーターが経年劣化

電動シャッターのモーターの写真

引用:https://ameblo.jp/shutterhosho/entry-11800235109.html

シャッターを開閉するモーターが経年劣化により、異音を発生するケースがあります。いずれにせよモーターのトラブルであれば、業者案件です。

この場合、モーター部分のみの交換であれば20万前後の費用が必要となります。

シャッターの開閉時のトラブル

シャッターの開閉時のトラブルについて紹介していきます。最初は異音レベルで大したことがなかったものが、放置しておくことで、悪化するようなケースもあるので、注意しましょう。

シャフト脱落

シャッターシャフトが脱落した写真

引用:http://kindshutter.blog104.fc2.com/blog-entry-105.html?sp

シャフトの脱落の原因は、スラットがズレている状態で何度も開閉動作を繰り返すことにより、シャフトを支えているブラケットが削られ続け、最終的に脱落してしまうというパターンです。

通常の使用だと、シャフトは目視できるところにないので、脱落するまでわからないケースが殆どです。

スラットがズレれる主な原因は、シャッター降下中に障害物を挟んでしまったケースで起こるので、妙な音がすると感じたら、シャッターケース内を開けて、目視による点検をお勧めします。

電動シャッターのブラケットを加工して修理する場合であれば、5万円前後の修理費が目安になります。

スラットがダブった

スラットとシャフトを図解した画像

引用:https://www.shutter-service.co.jp/aboutshutter/word.html

見た目としてはシャッターが天井の中に入り込んでしまうような現象が起こった場合、原因はスラットのダブつきが殆どです。

シャッターがダブつくというのは、シャフトに対して、楕円状に巻かれることを意味しています。このまま使用すると、降下時に急激にシャッターが下がったりするので危険です。

主な要因は、シャッター降下中に障害物に干渉してしまったことで発生します。

どこか破損してない限りは、スラットのたるみ直しとなるので修理費は6000円前後(出張費のぞく)となります。

スラットが逆巻きになっている

スラットとシャフトの逆巻き状態を図解した画像

引用:https://www.shutter-service.co.jp/aboutshutter/word.html

シャフトに巻かれているスラットが通常の方向とは逆に巻かれている状態をスラット逆巻といいます。

原因としてはこちらも、降下時に障害物に干渉することで起こります。

巻き直しで済めば良いですが、スラット全交換の場合は20万円前後になる場合があります。

シャッターが斜めになってしまった

シャッターのスラットが斜めになった写真

引用:https://ameblo.jp/obata-shutter/entry-11019459856.html

見たままですが、シャッターが斜めに開閉する状態です。原因は全て同じで、降下時に障害物に干渉するなどで起こります。

このまま使い続けると、シャフトの吊元にも負担がかかり、スラットが脱落する原因になるので、とても危険です。

ただし、斜めスラットになった場合は修理を行っても、横ずれの癖がつきやすくなります。

また、斜めスラットで無理やり使い続けていた場合は、吊元も異常があるケースもあり、スラット交換及びシャフトの修理まで必要になる場合があります。そうなると金額的には20万を超えてくるケースも。

シャッターが斜めになったと思ったら無理な開閉を避け、すぐに修理することで被害の拡大を防いでください。

シャッターの鍵が閉まらない

シャッターの鍵が回らない、ささらないといったトラブルがあります。どういった症状が考えられるでしょうか?

紹介していきます。

異物・汚れが詰まっている

基本的にシャッターは屋外に設置しているものなので、自然とホコリや砂など鍵穴の中に溜まっていくことになります。

ある程度のゴミの量が蓄積されてくると、鍵穴と鍵のかみ合わせがわるくなり、回せなくなります。

ただし、いきなり回らなくなるといったことにはならず、引っかかる感じがしたり、回しづらくなったりといった違和感がでるはずなので、そういった時は後回しにせず、鍵穴の清掃を行いましょう。

掃除のやり方としては、キーボードの掃除などに使う「エアーダスター」を使用し、ホコリを取り除きます。

エアーダスター

その後、錠前用の潤滑油を鍵穴にさします。

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この程度でメンテナスは十分です。

あと、もう一つ考えられることとして、いたずら目的で、故意に鍵穴に異物を詰められることです。

この場合、上記の方法で清掃が無理であれば、鍵穴ごと交換ということになります。

鍵の交換は業者に修理を依頼すると20,000円前後の費用が発生します。

鍵穴がサビている

鍵穴が錆びた状態

引用:https://jp.123rf.com/photo_37680264_%E6%98%94%E3%81%AE%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88-%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%81%A7%E9%8B%BC%E8%A3%BD%E3%83%89%E3%82%A2%E3%82%92%E5%9C%A7%E5%BB%B6%E9%8D%B5%E7%A9%B4%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8.html

鍵を使ってないと、鍵穴が錆びついて動かなくなります。

頻繁に使っていれば、徐々に動きがスムーズではなくなるので、その時点で潤滑油などを使うことで動きが改善するケースが多いですが、完全に錆びついた場合は、もはや潤滑油で改善できなければ、交換対応となります。

特に、雨が直接当たる場所や、海の近くに設置してある場合は、さびやすいので注意が必要です。

鍵穴が変形している

鍵穴の違和感を感じながら使い続けていると、鍵や鍵穴が変形してしまうことがあります。こうなるとシリンダーごと鍵交換になりますので、修理費用も高額になります。

違和感がある場合はやはり早期に改善することが悪化しなくて済みますね。

鍵の経年劣化

鍵の寿命は10~15年とされています。

鍵は普通に使用していても、金属同士がこすれあって摩耗しますので、メンテナスをマメにしていても、不具合が起こることがでてきます。

内側のサムターンがずれている

一般の鍵は内側にサムターンが設置されていますが、シャッターでも見えないだけで内部にサムターンがあります。

このサムターンが劣化や何かしらの要因でズレが生じることがあります。

そうなると、鍵がささりにくくなったり、鍵とサムターンがちぐはぐになったりと不具合が起こります。

サムターンのズレが生じた場合も、シリンダーごと鍵交換になります。

シャッター本体のゆがみ

施錠の仕組みは、

①シャッターの両端から、留め金が飛び出て施錠する
②かんぬきがレール部分にかかる

といった方法になりますが、シャッター本体がゆがんだ場合、ズレが生じて、うまく鍵が閉められないということが起こります。

こういった場合は鍵の問題ではないので、業者にシャッターの不具合を相談し、点検してもうらことをお勧めします。

シャッターの故障や不具合を逆に悪化させてしまう

禁止事項のイメージ

シャッターのトラブルに対して、誤った方法で対処しようとした場合、余計に状況を悪化させてしまうことがあります。

くれぐれも注意してください。

鍵がひっかかっているのにシャッターを無理やり開ける

シャッターの鍵がまだ完全に解錠されてない状態にもかかわらず、無理にシャッターを開こうとしてシャッターのゆがみを引き起こしてしまうパターンです。

頑丈なように見えるシャッターですが、ある一方向きの力には弱く変形する場合があります。

特に最初は小さな違和感であっても、使っていく中でどんどん悪化していくことに繋がっていくので、注意が必要です。

開閉前には確実に解錠されていることを確認しましょう。

シャッターのゆがみを無理に直そうとする

ペンチとかなづち

シャッターがゆがんでいたり、凹んでいたりした場合に、ペンチやハンマーなどでその部分を解消しようとするケースで起こるトラブルです。

ゆがみや凹みを直そうと、その部分に力をかけることによって、他の部分にも影響してしまい、動きが歪になります。

シャッターの動作は連動しているものなので、その部分に過度な力をかけることによって、全体の動きがさらに歪になることがあります。

動かないシャッターを切る

グラインダー

台風被害などで、動かなくなったシャッターを切断してしまうことがありますが、こうなってしまうとシャッター自体を交換しなくてはいけなくなります。

動かないシャッターであっても、症状によっては部分的な交換で済むことも多いです。

切断する前に、専門の業者に見てもらってから最終判断した方が良いです。

失敗しないシャッター修理業者選び

指でバツ印している写真

シャッター修理をお願いするときに迷うのが業者選びです。

一般的に、大手のシャッターメーカーに依頼する場合と、個人の修理業者に依頼する場合に分かれます。

それぞれ特徴を見ていきましょう。

大手シャッターメーカー

そもそも、シャッターを購入したメーカーに修理依頼をする場合、メリットとしては安心感があります。保障期間内であれば、メーカー修理が断然お得ではありますが、保障期間外の場合だと、割高になるます。

個人の修理業者

個人業者の場合は、当たりハズレがかなりあるといっていいでしょう。シャッターの修理は言い値になる場合がありますので、相場を知った上で相見積もりをすることを忘れないように。

最低でも3社程度から見積もりをとって、シャッターの状態を見てどういう方法があるのかを聞くべきです。

一方の業者では部品交換で済むところを、もう一方ではシャッターの交換をした方が良いと勧められるケースもあります。業者が違うと判断が大きく異なる場合も多いです。

シャッター修理を行わないために、トラブル前のメンテナス

毎日使うシャッターであり、設置場所は屋外に面していますから、メンテナスを怠ると動きが徐々に悪くなってきます。

細かく手をかけてあげれば、不具合も起こることなく長く使用できますよ。

汚れを簡単に拭き取る

シャッターのホコリが溜まりやすいところは、レールやスプリングといったところがあります。特にこの場所は不具合の原因にもなりやすいところなので、定期的に汚れをふき取り、円滑に動作するようにしておきましょう。

潤滑スプレーを使う

簡単な掃除をした後に、潤滑スプレーをガイドレール全体に吹きかけておきます。

吹きかける場合は、シャッターを全部閉めた状態で、内側と外側を上から下まで丁寧に潤滑油をガイドレール内に注入していきます。

吹きかけ終わったら開閉動作を何回かすることで、潤滑油がガイドレールとスラットの接触部分に馴染みます。

潤滑油はなんでも良いというわけではなく、一番良いのがシリコンスプレーです。

溶剤が含まれてないのでホコリが付着しにくく、シャッターに使用するには最適です。

シリコンスプレー

逆に、オイル系やグリスなどはホコリやゴミが付着する原因にもなるので、逆効果になることがありますので注意が必要です。

年1回は本格的な掃除を

シャッターのスラット部分の汚れを放置しておくと、シャッターの動きが悪くなります。

スラットが汚れていると、巻き上げた際に、ボックス内のスプリングも汚れる原因になりますので、年に一回ぐらいはスラット部分を綺麗に洗いたいです。

一般的には、中性洗剤を洗車ブラシなどでこすれば汚れは落ちます。

たまに、シャッターを高圧洗浄機で洗っている人を見かけますが、かなり水が飛び散ります。

この水がシャッターケースやガイドレールの中に入ったりするので、故障の原因になったりします。高圧洗浄機でのシャッター洗浄はお勧めできません。

まとめ

いかがでしたか。

シャッターの故障や不具合について、修理方法といくらぐらいの費用が必要なのかを紹介してきました。

突発的な要因である台風や、車の事故などで破損する場合は仕方ないですが、シャッターの不具合のほとんどはメンテナス不足が招くものです。

修理に至る前に、シャッターをまめに清掃することで余計な出費を防げますので、これを機にシャッターのメンテナスも定期的に行ってあげては如何でしょうか。